破いて捨てたノート

Webやテクノロジーやそれ以外に関する思いつき

「Lean Analytics」原著買ったのに和訳版が発売されることになってツラいので、ここまで読んだことをまとめておく

はじめに

「Lean Analytics」に関しては、 yuku_t さんが 「全てのスタートアップ関係者が読むべき良書」という記事で大変わかりやくすまとめてくださいっています。この記事にどこを読めばいいかが書かれているので、それを参考に読み進めるとよいと思います。

また、翻訳者である角征典さんのスライドもslideshareに上がっていて、大変参考になります。

監視しては行けない8つの虚栄の指標

自分たちの今後のアクションには繋がらない自己満足に浸るだけの指標は、取得しても価値はないとして、本書ではバッサリと切り捨てている。 今後のアクションには繋がらない虚栄の指標として、下記の8つの指標を挙げている。

  1. ヒット数
  2. PV数
    • 広告などのPVに依存したビジネスモデルでなければ、大した意味は無い
  3. 訪問者数
    • 1人のユーザーが100回訪問したのか、100人のユーザーが1回ずつ訪問したのかわからない
  4. ユニークビジター数
    • 回遊したのか、離脱したのかなど、ユーザーが何をしたのかについて何もわからない
  5. フォロワー数/フレンド数/like数
    • 人気コンテスト以上の何者でもない
  6. 平均滞在時間
    • 実際に使われているのかどうかわからない。サポートや苦情のページに多くの時間を過ごしている場合は悪いことだ
  7. 集めたメールアドレス数
  8. ダウンロード数

弊社では「PV」という指標を重要視しすぎているように感じていて、前々から何となくモヤモヤしていたのですが、この辺りに書かれていることを読んでなるほどと思った。

Model One: E-commerce

Lean Analyticsに挙げられる6つのビジネスモデルの中で、例えば「Model One: E-commerce」が弊社のビジネスモデルに近そうだったので読んでみた。 (Model Six: Two-Sided Marketplaces も近いかも)

  • サイト内だけのファンネルを追うのは幾分時代遅れ
  • 購入はソーシャルやメール、オンラインコミュニティーなどWebサイトの遥か遠くから始まっていて、それは購入プロセスのトラッキングを困難にしている

What Mode of E-commerce Are You?

  • annual repurchase rateを知り、自分のビジネスがどのモードかを知る必要がある
  • 昨年からの継続ユーザーが40%以下の”Acquisition mode"かなあ

Acquisition mode

  • 昨年の購入者の中で今年も購入に至るのは40%以下
  • 新規獲得に注力しなさい
  • マーケティング戦略の例として、1人のユーザーに複数のメガネを買わせるのではなく、次の顧客にオススメするように促す
  • Acquisition modeである場合は、サービスや品物を向上も大切だが、最も注力すべきゴールはいつも新規顧客の獲得である

Hybrid mode

  • 昨年の購入者の中で今年も購入に至るのは40-60%以下

Loyality mode

  • 昨年の購入者の中で今年も購入に至るのは60%以上

A Practical Example

追いかけるべきkey metrics:

  • Conversion rate
    • the percentage of visitors to your site who buy something
    • 様々な切り口でコンバージョンレートを測定でき、何が購買に繋がっているかが分かる
    • 初期のゴールは誰かが何かを購入することを実証することなので、サービス初期ではトータル売上よりコンバージョンレートの方が重要である
    • コンバージョンレートに集中しすぎることにはリスクもある
    • コンバージョンレートはeコマースビジネスのタイプに強く依存する
  • Purchases per year
  • Average shopping cart size
  • Abandonment
    • コンバージョンレートの反対
  • Cost of customer acquisition
  • Revenue per customer
  • Top keywords driving traffic to the site
  • Top search terms
    • 売上に結びつくものとつかないものの両方
    • 検索エンジンやサイト内でのどのキーワードが売上に結びついているか
  • Effectiveness of recommendation engines
  • Virility
    • Word of month, や訪問者毎のシェア率
  • Mailing list effectiveness
    • CTRや購入者が戻ってきて購入に至る能力

Lean Analytics ―スタートアップのためのデータ解析と活用法 (THE LEAN SERIES)

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